先日少し前のTV放送のビデオを見ていたのですが、
その中で建築家・美術家の荒川修作さんが階段だらけの段差がいっぱいあり見た目に不安定な部屋を造ってこんな部屋にこそお年寄りが住むべきだと言っていました。

それは普段あまり使わない筋肉や感覚を養うものだと言っており少し暴力的にも聞こえるかもしれません。 が、以前設計した住宅でそこに住むお婆さんと話しているときに、僕が「スーペス的に余裕が無かったので部屋の中に何箇所か段差がありますが気をつけて下さいね」と言いますと、お婆さんが「いえいえ、これぐらいの段差が丁度良いのです。運動にもなるし、まっすぐでしたら呆けますわ」と笑いながら言ってたのを思い出しました。

一般的に建築で言うバリアフリーとは、段差を無くし、手摺を付けて、階段は緩く、とかになりますが、もしかするとバリアフリーを必要としない人間の一方的な考え方かもしれません。 (もちろん手摺等がある事によって暮らしが楽になる方が居るのは百も承知です)

この放送で色々な視点で考える事が重要だと再認識しました。
今はバリアフリー⇒ユニバーサルデザインへと考えが変ってきましたが・・・